グリーンドングル- システムのレポート:The hardware lock is missing

テクニカル・ノート 98236

アーキテクチャ:

All

コンポーネント:

lms

更新日:

2018/08/26 4:04

はじめに

本テキストは、Activator Mのハードウェアロックを使用する製品に適用されます(すなわち、プリンタポートに接続する小型の「ドングル」を使用する製品に適用されます。このタイプのドングルは、緑色のプラスチックケースに収められています)。

緑色のドングルは、現在の製品(現在サポートされている製品)では使用されていません。緑色のドングルは、2001年(およびそれ以降)に他のドングルに置き換えられています。

新しいハードウェア/システムによる制約

ドライバの最新版は、1998年に作成されました。そのため、緑のドングルが正しく動作しないハードウェア/システムが存在します。

ハードウェア/システム

動作せず

動作する可能性
あり

参考となるテクニカルノート

64ビットCPU
Windows Vista、7、8、8.1、10   
USB・PPコンバータ
デュアルコア/クワッドコア

X
X

 



X
X

15200
86084
36690
53954

トラブルシューティング

以下の方法をお試しください。

  • ドライバのインストール/テスト(A)
  • 環境変数の設定(B)

(A)または(B)で問題が解決しない場合は、以下の方法をお試しください。

  • ドングルテストユーティリティck.exeを実行する(C)
  • ドングルのハードウェアが動作しているか確認する(D)
  • プリンタポートの設定をチェックする(E)
  • プリンタポートそのものをチェックする(F)
  • サポートに問い合わせる(G)

Windows XPに関する注記

Windows XPで作業を行う場合、最大の権限を持つユーザで作業を行う必要があります。そのため、すべての権限を持つ管理者としてコンピュータを再起動してください。
なぜそのようにする必要があるのでしょうか?
緑色のドングルを使用するIAR Embedded Workbenchの各バージョンは、Microsoftが管理者モード(および低い権限を持つその他のモード)を導入するよりかなり前に作成されているため、それらの古いバージョンのIAR Embedded Workbenchは、管理者モードでは正しく動作しない可能性があります。

A. ドライバのインストール/テスト

最初に、ドライバがインストールされているかチェックします。以下で説明するddinst32を使用すると、ドライバをインストールできるだけでなく、インストールされているドライバのバージョンと状態をチェックできます。ドライバがインストールされている場合、ほとんどのケースでは、ドングルの名前でディレクトリが作成されており、そのディレクトリにドライバインストール用のファイルが格納されています。ddinst32を起動すると、ドライバの状態がダイアログボックスに表示され、新しいドライバをインストールするためのExpressボタンが表示されます。ddinst32を起動するには、インストールCDに含まれているautorunを実行するか、ddinstのアイコンをダブルクリックします(ほとんどの場合、dongle\NT\ddinst32.exeにあります)。

最新版(1998年に作成されたバージョン)のドライバは、次のリンクからダウンロードできます: Download driver.zip.

ドライバのインストール/入手が困難な場合は、サポート窓口までお問い合わせください。

お使いの製品とバージョン、およびオペレーティングシステムのバージョンと構成によって、ドライバが必要な場合とそうでない場合があります。例えば、Windows NTの場合は常にドライバが必要ですが、Windows 95で動作する古い製品の場合は、ドライバが必要な場合とそうでない場合があります。いずれの場合も(ドライバが必要かどうかにかかわらず)、ドライバをインストールして差し支えありません。

B. 環境変数

CPU、およびPCを構成するその他ハードウェア構成要素の速度によっては、環境変数SSI_ACTの設定が必要となる場合があります。この変数を設定することで、ほとんどの問題(特に、ドングルが見つからないと報告される現象)が解決されます。まれに、この環境変数を設定することで、一般保護違反などの原因を特定しづらい現象が解決する場合があります。

環境変数の設定方法は、お使いのOSによって異なります。

  • Windows XPの場合:
    マイコンピュータ(My Computer)アイコンを右クリックし、プロパティ(Properties)ダイアログを選択し、詳細設定(Advanced)タブを選択し、環境変数(Environment Variable)ボタンを押します。次のウィンドウで、SSI_ACTが表示されるまでシステム環境変数(System variables)のリストをスクロールし、編集(Edit)ボタンを押します。そして、変数名ボックスのSSI_ACTはそのままにしておき、変数値ボックスのX,Y,Zを編集し、OKを押して新しい値を保存します。
  • Windows NTおよび2000の場合:
    マイコンピュータ(My Computer)アイコンを右クリックし、プロパティ(Properties)ダイアログを選択し、環境変数(Environment Variable)タブを選択します。変数ボックスにSSI_ACTと入力し、変数値ボックスにX,Y,Zと入力します。適用(Apply)ボタンをクリックして設定を反映します。
  • Windows 3.x、95、98、MEの場合: autoexec.batに以下の行を追加し、コンピュータを再起動します。
    SET SSI_ACT=X,Y,Z
    なお、等号の前後にスペースは必要ありません。

X,Y,Zについては、最初に100,100,200を設定し、必要に応じて50ずつ値を増やしてください(例: 150,150,250)。

その他の情報

パラメータX,Y,Zによって、Activator/Mの問い合わせプロセスの各ステージ(パワーアップ、ポートへの出力、ポートから入力)で使用されるハードウェアロックライブラリの遅延時間が制御されます。コンピュータのハードウェア構成によっては、デフォルトの時間では適切でない場合があります。486チップおよびPentium 75~133チップを搭載するほとんどのコンピュータの場合、遅延パラメータとして2,2,5を設定すれば十分ですが、200MHzのPentiumチップを搭載するほとんどのコンピュータでは、10,10,20を設定すればうまく動作します。

Activatormedicは、コンピュータを再起動せずに適切なX,Y,Zの値を把握するのに役立ちます。Download Activatormedic.zipからPCにActivatormedicをダウンロードし、activatormedic.exeを実行し、Find Keyを押してください。デフォルト値の10,10,20が設定されているキーが見つからない場合は、キーが見つかるまで、Timing values to use(すなわちX,Y,Zの値)を10または20ずつ増やしてください。最大1000まで設定できます。そして、先に説明した環境変数の設定でそれらの値を使用し、コンピュータを再起動してください。

一部のコンピュータ/OSにおけるSSI_ACTの値
SSI_ACT Setting solutions.pdfのリンク先に、複数のユーザから報告された正しく動作する値が記載された.pdfファイルがあります。

C. ドングルテストユーティリティck.exeを実行する

ドングルのディレクトリ(最新のドライバが格納されているzipファイルのディレクトリ)には、ドングルをチェックするためのck.exeというユーティリティがあります。このユーティリティを実行すると、以下の情報が得られます。

  • ドングルが挿入されていないことを示すメッセージ。このメッセージからはあまり情報は得られません。
  • ドングルの検索、ステータスの報告、ドングルのハードウェアが動作しているかどうかの情報。また、正しいドングルが挿入されているかどうかを確認できます。

D. ドングルのハードウェアが動作しているか確認する

ck.exeを使用してドングルが見つからなかった場合、別のマシンで試してください(その場合も、適切なドライバを使用し、SSI_ACTを適切に設定してください)。

E. プリンタポートの設定をチェックする

以下の手順を試してください。

  • ノートPCの場合、電源を接続します。ただし、ドッキングステーションには接続しないでください。
  • OSやBIOSの省電力機能をすべてオフにします。
  • BIOSの設定で、プリンタポートを「最も機能が低い」モードに設定します(単方向、標準、AT互換、など)。

F. プリンタポートそのものをチェックする

以下の手順を試してください。

  • プリンタポートそのものが機能しているかチェックします(プリンタを接続して印刷できるかチェックします)。
  • また、プリンタポートにドングルだけを接続した場合と、ドングルの後ろにプリンタも接続した場合の両方でチェックしてください。
  • ハードウェアロックシステムを使用するには、パラレルポートが基本的な技術規格を満たしている必要があります。例えば、ポートは双方向(読み書き可能)でなければなりません。そのため、一部のノートPCではハードウェアロックシステムを使用できない場合があります。また、ポートの特定のピンに、ある一定レベルの電圧を供給できる必要がありますハードウェアロックの後ろにプリンタなどの機器が接続されている場合、電圧レベルが低下する場合があるため、ハードウェアロックが正しく機能しない場合があります。簡単な解決方法は、2つ目のパラメルポートを取り付けることです。この方法は安価で済む上に、通常、必要とされる技術要件を十分に満たします。

G. サポートに問い合わせる

上記のいずれの方法でも問題が解決しない場合は、当社サポート窓口までご相談ください。その際、お使いの製品名、バージョン、ライセンス番号/シリアル番号をお知らせください。また、上記のテストの結果、ドングルのラベル情報、オペレーティングシステムの種類とバージョン、CPUの種類と動作周波数をお知らせください。


全ての製品名は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

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