ライセンスサーバからVPN経由でのライセンス取得
テクニカル・ノート 88251
アーキテクチャ:
All
コンポーネント:
lms
更新日:
2020/03/24 13:33
はじめに
VPN接続経由で取得したライセンスが存在しない。
対象
本テクニカルノートは、ライセンス管理システムバージョン2(LMS2)を使用するIAR Systemの製品に適用されます。ほとんどの製品は、2012年から2013年の間にLMS2に更新されました。
免責事項
- IARは、VPN接続そのものについてはサポートしません。VPNの使用/設定に関して問題が生じた場合は、IT部門またはVPNプロバイダにお問い合わせください。
- 現行バージョンは、VPN接続に対応しています。
- VPN経由でライセンスを取得する場合、IAR Embedded Workbenchのソフトウェアライセンス契約に従ってください。
- 古いバージョンのIAR製品(ライセンス管理システムバージョン1(LMS1)を使用する製品)では、VPN接続を使用してライセンスを取得することはできません。
考えられるアクション
上記の情報以外にも、複数のお客様のIT部門から弊社に寄せられた事例から、VPNに関するトラブルシューティングの一般的なヒントをいくつか紹介します。
- VPN、ファイアウォール、ルーター等、クライアントコンピュータからライセンスサーバコンピュータに至る経路のすべてにおいて、UDPポート5093が開いているか確認してください。
- THALES からのRecommendations for Successful Communication(良好な通信のための推奨) に従ってください。(MTU size 1474).
- IT部門のVPNの専門家に、VPNパケットのサイズの検証を依頼してください。IAR Systemsでは、クライアントコンピュータに到達したVPNパケットが切り捨てられたためにライセンスが有効にならない事例を確認しています。
- ライセンスサーバコンピュータ上ののみでMTUのサイズを小さくすることで対処できるはずです(より小さいパケットを送信することができるようになります)。
- ある1つのVPN接続を機能させるため、(サーバコンピュータ上の)MTUサイズが1359に設定されています。
- 「分割されたパッケージが有効」になるようにVPNの規則を設定することで対処できるはずです。
- また、「分割されたパッケージが有効」になるようにファイアウォールを設定することも必要です。
- MTUのサイズに関して、以下のテスト手順が推奨されています。なお、このテスト手順に関する情報は「現状有姿」で提供されるものであり、当社は以下の手順に関するサポートを一切提供いたしません。
ping <server ip address> -f -l 1244
- 上記のpingコマンドは、クライアントからサーバに送信されるデータについて、
パケット分割前のMTUの最大値を判定するためのものです。
pingが正常に応答した場合、上記のMTUの値を大きくしてください。
- 上記のpingコマンドは、クライアントからサーバに送信されるデータについて、
pingを実行した結果、"Packet needs to be fragmented but DF Set"というメッセージが表示されてテストに失敗した場合、上記のMTUの値を小さくしてください。
- VPN接続を確立できない場合は、コミュータライセンスの使用を検討してください。以下のドキュメントにある「コミュータ承認の製品のチェックアウト」の章を参照してください。
<installation directory>\common\doc\EW_LicensingGuide_LMS2.JPN.pdf
全ての製品名は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。