(LMS1) パラレルポートドングルのトラブルシューティング
テクニカル・ノート 170914
アーキテクチャ:
All
コンポーネント:
lms
更新日:
2021/07/22 9:37
注: このテクニカルノートはライセンス管理システムのバージョン1(LMS1)を使用したIAR Embedded Workbenchのレガシーバージョン(2013年以前のバージョン)に適用されます。
はじめに
このテクニカルノートには、LMS1を使用したIAR Embedded Workbenchバージョンを使う際の、パラレルポートドングルに関するトラブルシューティングのヒントが記載されています。
重要 - パラレルポートドングルを動作させるには下記が必要です:
- A 32-bit Windows system
- Windows 7 以前の Windows system
解説
USBドングルがPCに認識されない場合、LMS1では一般的に以下のメッセージが表示されます:
‘No valid license found for this product’.
この場合、以下の対策を試してみてください。個別に試すことも可能ですが、上から順に試していくことを推奨します。
対策A: IAR License Manager 1.29.1とdongle driver 7.5.2をインストール
LMS1には必ず最新ソフトウェアを使用してください。
- 重要 - PCからパラレルポートドングルを取り外します。
- IAR License Manager 1.29.1をインストールします。Technical Note 14255参照
- dongle driver 7.5.2をインストールします。Technical Note 200922 参照
- パラレルポートドングルを接続します。
これで、LMS1はパラレルポートドングルを認識します。Windowsがドングルを認識しない場合は、さらに次の対策を試してください。
対策B: ドングルドライバを修復
ドングルドライバの修復を行ってください。
- 重要 - PCからパラレルポートドングルを取り外します。
- Start > Settings > Control Panel > Add/Remove Programs を選択します。
- Sentinel Protection installer 7.5.2 を選択します。
- Repair を行います。
- パラレルポートドングルを接続します。
Windowsがドングルを認識しない場合は、さらに次の対策を試してください。
対策C: Medicツールでパラレルポートドングルをチェックして、ポート設定を変更
SafeNetツールを使ってパラレルポートドングルをチェックしてください。
- バージョン5.41.1以降のドングルドライバには、 SuperProMedicをダウンロードして使用してください。
- バージョン5.41.1より前のドングルドライバには、 SentinelMedicをダウンロードして使用してください。
Medicを実行することで下記のような情報を得ることができます。
- System Driver Information(システムドライバ情報):システムにインストールされたシステムドライバ、あるいは、システムドライバとの通信中に起きたエラーを表示します。
- 注: ウィンドウにバージョン番号が表示されない場合、インストールドライバに不具合が起きた可能性が非常に高いことを示します。
- Error/Status and Description(エラー/ステータスおよび説明):キーの検索に関するエラー/ステータスを表示します。エラー/ステータスに関する簡単な説明がMedicによって示されます。
- Medic Says(Medicによる提案):このボタンを押すと、この問題に対するMedic推奨の解決方法(もしあれば)を表示します。
ここからは、ドライバ設定アプリケーションのパラレルポート設定の変更を試します。
アプリケーションの場所や名前は、お使いのOSやドライバのバージョンによって異なります。たとえば、下記の場所にアプリケーションは置かれています:
C:\Program Files\Common Files\SafeNet Sentinel\Sentinel System Driver\SetupSysDriver.exe
C:\Program Files\Rainbow Technologies\Sentinel System Driver\SetupSysDriver.exe
C:\Program Files\Common Files\IAR Systems\License\SDongle\WIN_NT\Setupx86.exe
C:\Program Files\Common Files\IAR Systems\License\SDongle\WIN_9X\Sentw9x.exe
以下の対策を試してください。
- セットアッププログラム内のドライバ設定を変更して、BIOSの設定と同じパラレルポートモードにする。
- うまくいかない場合は、BIOS設定を変更してみてください。
- パラレルポートが[Auto]に設定されていれば、[Enabled]に変更する。
- 通常、多くの問題はこの変更によって解決します。
- パラレルポートを最も低い機能モード、つまり、単方向、標準、AT互換などに設定する。ドライバにも同じ設定を使用する。
ノートPCの場合、以下も試してください。
- メイン電源に接続する。ただし、ドッキングステーションには接続しない。
- WindowsやBIOSの省電力機能をオフにする。
Windowsがドングルを認識しない場合は、さらに次の対策を試してください。
対策D: 物理的なパラレルポートをチェック
以下の対策を試してください。
- パラレルポート自体が機能しているかチェックする。たとえば、プリンタを接続して印刷してみる。
- パラレルポートにドングルだけを接続してチェックする。
- ドングルにプリンタも接続してチェックする。
ハードウェアロックシステムを使用するには、パラレルポートが以下のような基本的な技術基準を満たしている必要があります。
- ポートは双方向(読み書き可能)でなければなりません。そのため、一部のノートPCではハードウェアロックシステムを使用できない場合があります。
- ポートでは、特定のピンに一定レベルの電圧を供給する必要があります。ハードウェアロックの後ろにプリンタなどの機器を接続することで電圧レベルが低下して、ハードウェアロックが正しく機能しない場合があります。
Windowsがドングルを認識しない場合は、さらに次の対策を試してください。以下の対策で、LMS1に対する正式な解決策は最後となります。
対策E: USBドングルのドングルドライバのサポートを削除
以下の手順で、USBドングルと通信するドライバサブシステムを削除してください。
- 重要 - PCからパラレルポートドングルを取り外します。
- Start > Settings > Control Panel > Add/Remove Programs を選択します。
- Sentinel Protection installer 7.5.2 (LMS1用の最新テスト済みバージョン) を選択します。
- Change をクリックします。
- インストールするドライバの選択ウィンドウが表示されるまで Yes/Next をクリックします。
- ‘Parallel System Driver’ の左にある ‘disk icon’ を選択します。
- ドロップダウンメニューから 'This feature will not be available' を選択します。
- インストールアプリケーションが終了するまで 'Next' ボタンを全てクリックします。
- パラレルポートドングルを接続します。
まとめ
通常は、ここに示したヒントによってLMS1でのパラレルポートドングル接続を確立できます。
パラレルポートドングルがまだ認識されず、これ以上のサポートが必要な場合は、IARシステムズのテクニカルサポート に連絡してください。その際、 テクニカルノート170914に従ったことをお知らせください。
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